【凱旋門賞回顧】マカヒキの敗因は結局『アウェイであった』に尽きる

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こんにちは、奈々です。先週10月2日(日)は海の向こうのフランスで凱旋門賞が行われました。日本からは今年のダービー馬マカヒキが参戦したわけですが、既に皆さんもご存知の通り負けてしまいました。

 

10月2日(日) 凱旋門賞

シャンティ競馬場 芝2,400m

1着 ファウンド(R.ムーア)

2着 ハイランドリール(S.ヘファナン)

3着 オーダーオブセントジョージ(L.デットーリ)

・・・14着 マカヒキ(C.ルメール)

 

負け戦(いくさ)になってしまったことについて、ネットでは「世界の壁」「世界には敵わなかった」というコメントや文章が多く寄せられています。しかし私はこの「世界」という言葉に少々違和感を覚えます。どういうことかと言うと、正しくは“フランスの壁”“凱旋門賞には勝てなかった”というだけではないかと?それを「世界に負けた」というのはいささか大げさと思うからです。確かに凱旋門賞は歴史伝統が長く、勝てば高額賞金や栄誉も付いて来るフランスの一大レース。しかし少し視点を変えると“フランスという国の一GⅠに過ぎない”という見方もあるのです。結局のところマカヒキの敗戦原因は『場所が異国=アウェイでの戦いであった』という点に尽きるのではないでしょうか?

 

もし凱旋門賞を勝つことが“世界制覇”であるとしましょう。周知の通り日本からは凱旋門賞馬は一向に出ていませんが、ヨーロッパからは毎年誕生しています(むしろ過去95回全てヨーロッパで調教された馬しか勝ったことがない)。けれど過去に凱旋門賞を勝った・・すなわち世界王者になったはずのヨーロッパの馬たち、日本のジャパンカップではことごとく負けているではありませんか?

 

<2000年以降~>日本のジャパンカップ 凱旋門賞馬たちの成績

2004年凱旋門賞馬バゴ(フランス)→2005年ジャパンカップ8着(優勝はイギリスのアルカセット)

2011年凱旋門賞馬デインドリーム(ドイツ)→2011年ジャパンカップ6着(優勝は日本のブエナビスタ)

2012年凱旋門賞馬ソレミア(アイルランド)→2012年ジャパンカップ13着(優勝は日本のジェンティルドンナ)

彼らも場所が日本という『アウェイ戦』ではコロッと負けているのです。しかし彼らはジャパンカップに負けたからといって「世界に負けた」とは言うでしょうか?おそらく『日本では負けた』←その程度の認識で自国へ帰って行ったのではないでしょうか?比べると日本は「海外のレースに勝つ」「凱旋門賞に勝つ」ということを少々神格化し過ぎているのではないかと思います。

 

世界にGⅠレースというのは星の数だけあるわけで、あくまでも凱旋門賞はその中の一つに過ぎません。“世界最高のGⅠ”などというのは実はあってないようなもの、人間の想像が作り出した幻想だと思います。

‐何故日本にとって凱旋門賞はこんなにも特別な存在なのだろう?

‐何故日本人は凱旋門賞となるとこんなにも気合を入れて取り組むのだろう?

不思議です。日本は一体いつまで凱旋門賞への挑戦を続けるのでしょうか。

 
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この記事の著者

奈々(Nana)

行きつけは東京競馬場。
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